2026.03.04
父の姿に憧れて三代目に。台東区台東の“町の自転車屋さん”|岩瀬商会

Z ZONEがおくる、“町の自転車屋さん”のインタビューシリーズ。
第二十一弾は、台東区台東、御徒町駅から徒歩5分ほどの場所に店を構える「岩瀬商会」さん。
Googleマップの口コミでも評価が高く『修理が早い!』『店主が気さくで話しやすい!』と好意的な声が多いのも特徴です。
今回は三代目店主の岩瀬裕嗣さんから、岩瀬商会の歴史や仕事への想いを伺いました。
自転車屋が子どもの頃から遊び場だった
―本日はよろしくお願いします。まず岩瀬商会さんの創業からこれまでについて教えてください。
裕嗣さん:昭和初期に祖父が開業し、父の代から自転車とバイクの併売店をしています。

創業当時の岩瀬商会の写真
創業が何年か、はっきりわからないのですが、店内に飾ってある写真に昭和9年との表記があるんですよ。ですから、創業はそれより前だと思います。
――裕嗣さんが、店を継ぐきっかけはなんだったのでしょう?
裕嗣さん:父とおじが店をしていたんですが、働いている姿が楽しそうだなと思ったんですよね。あとは壊れているものを、直している姿がカッコ良く見えたんです。
――小さい頃から、お父さまが働く姿を見ていたんですね。
裕嗣さん:そうですね。子どもの頃から、店で遊んでいましたね。

店内には所狭しと工具が並べられている
――裕嗣さんが、店を継がれたのは何年前でしょうか?
裕嗣さん:22年ぐらい前ですね。その頃は、おじはもう引退していたので、父と2人で店に立つことになりました。10年ぐらいは父と一緒に働いていました。
――お父さんとご一緒に働いていた時の思い出はありますか?
裕嗣さん:父が脳梗塞になって、仕事から離れた時があったんですよ。その時に、はじめて一人で店に立って、やっぱり父がいてくれた方がいいな。支えられていたんだなと改めて思いました。
身体が元気な限り、店を続けて
――現在、スタッフはお一人でしょうか?
裕嗣さん:父が引退した後は、基本的には一人で営業しています。ただ、店を継ぐ前に働いていたバイク屋の後輩が、ふらっと遊びに来て、そのまま手伝ってくれることがあります。
――店の特徴やこだわりについて教えてください。
裕嗣さん:クイック修理を心がけています。なるべく預からずに、お待たせしないようにしています。


素早く修理をする裕嗣さん
――お客さまはどのような方が多いでしょうか?
裕嗣さん:地元の方が多いですね。近くには貴金属関係の会社などもあり、韓国やインドの職人さんなどが来られることも多いです。みなさん、自転車で営業をされており、修理でもよく利用されますね。
口コミで利用される方も多く「○○さんに聞いてきた!」と、利用された方の紹介で来られる方もいらっしゃいます。あとはGoogleマップの口コミを見て来店される方もおられますね。
――自転車屋さん同士のコミュニケーションはありますか?
裕嗣さん:自転車組合の同じ支部の方との交流はあったのですが、コロナ禍以降は減ってしまいました。ただ、今もお会いした時は「最近どう?」と近況報告ぐらいはします。
――仕事のやりがいはどのような時に感じますか?
裕嗣さん:修理をしてお客さまに喜んでもらえた時はうれしいですね。お客さまから感謝の言葉をもらえた時は、この仕事をやっていて良かったと思います。

バイクの修理も多い
――これからの目標はありますか?
裕嗣さん:年齢を重ねてお客さまに迷惑をかけるようになったらやめ時だなとは思っているのですが、体力が続く限りは元気に長く続けていきたいです。
――最後にこれからお店を利用したい方に向けてメッセージをお願いします。
裕嗣さん:自転車やバイクで困っていれば、力になれることがあると思います。いつでも気軽にご来店ください。
おわりに
昭和初期に創業し、長く地域の町で人々の暮らしを支えてきた「岩瀬商会」。
取材中も、次々とお客さまが訪れ、町の人々から信頼されているのがよくわかりました。また、素早く的確に修理をこなしていく、裕嗣さんの姿も印象的でした。
岩瀬商会は今日も、地域の人々に寄り添っています。
自転車のことで困ったことがあった時は、ぜひ一度、相談してみてはいかがでしょうか。
【Information】
店名:岩瀬商会
住所:東京都台東区台東4-29-7
電話:03-3834-3856